たまごごはんダダ漏れ黒魔術!

Twitterのツイートまとめ(6/29〜7/28)です。

http://twitter.com/mskasuga

■ひとことディスクレビュー(1)

Today Is the Tomorrow You Were

Today Is the Tomorrow You Were

ステイシー・プレン『Today Is The Tomorrow You Were Promised Yesterday』デトロイト産ジャジー・テクノの大傑作。ムチムチした躍動感のあるビートが肉体に訴えかけてくる。
セゼン・アクス『Bahane Remixes』。トルコ歌謡界の女王、セゼン・アクスのことは、映画『クロッシング・ザ・ブリッジ』で知った。トライバルなハウス/ブレイクビーツと、情感豊かな彼女の歌声との相性は抜群。
チャック・ベリー『Berry Is On Top』マディ・ウォーターズハウリン・ウルフ、ボ・ディドリー……。この頃のチェスの録音物は全部大好き。なんでこんなに音が生き生きしてるんだろう。
吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ「嫁の里帰り」。この曲のユーモアと溢れ出るペーソスの味わいは筆舌に尽くしがたい。
アースシェイカー『Overrun』。前作『Passion』に比べてハードさは薄れるけど、名曲「Gambler」をはじめ、曲のよさはピカイチ。
ソニー・クリス『Saturday Morning』。その昔、油井正一『ジャズ』(新潮文庫)で知ったアルバム。哀愁を帯びたトーンで軽やかに歌うアルトを聴いているうちに、すっかり気分がよくなった。
佐藤允彦『恍惚の昭和元禄』(1971年)。ジュリアン・コープに『ジャップロックサンプラー』で教えてもらったすごいレコード。アナログ時代のミキシング・テクニックを駆使して作られたサウンド・コラージュ。
クイーン・エリザベス『QE2:Elizabeth Vagina』。ジ・アザー・サイド・オブ・ジュリアン・コープ。天地は荒れ狂い、魔人が咆哮する。未来原始人のイニシエーション。
スロッビン・グリッスル『D.O.A』。ああ、えもいわれぬ開放感。のうみそが・し・び・れ・る……。
アタリ・ティーネイジ・ライオット『Atari Teenage Riot 1992-2000』。日本には「彼らの思想は賛同できないが音楽は好き」というファンが多いようだが俺は逆。当時は耳障りで敬遠していた。メタル耳でいまあらためて聴くとじつにいい。
ニコラ・コンテ『Jet Sounds』。お国柄(イタリア)ってあるんだなあと実感する1枚。この軽妙洒脱さはなかなかまねできない。
LIGHT BRINGER『Midnight Circus』。 ゴシック・ヴィジュアル・アニソン・ヅカ的様式美など、現代日本ポップ・カルチャーの要素満載! 要注目メロスピ嬢メタルバンド。
柴田恭兵「なんとなく、クリスタル」近田春夫が作曲したのか!
スーバ『Sao Paulo Confessions』。「Felicidade」(『黒いオルフェ』のテーマ)のアレンジが秀逸。
初音家賢次『河内音頭・旅立て俊徳丸』。パーカッションのみの伴奏で50年前に録音されたオリジナル・ヴァージョンは、ジャマイカの宗教音楽ナイヤビンギのようだ。

■「麻薬音楽」ってなに!?


「“デジタルドラッグ”は神経科学的に根拠あるものなのだろうか?」
http://viking-neurosci.sakura.ne.jp/blog-wp/?p=4268

※「麻薬音楽」って、てっきりブラック・サバスとかアシュ・ラ・テンペルのことかと思ったら、違うんだ……。13th・フロア・エレヴェーターズとかヤホワ13とかスピード・グルー&シンキとか、そういうんじゃないんだ。
※ビ・バップは麻薬音楽。なんであんな速いアドリブが吹けたかっていうと、ヘロインで時間止めてたから。
※「麻薬音楽」で思い出したんだが、去年『ユリイカ』の菅野よう子特集で、昨今のコアなアニソンに関してこんな一文を書いた。

これら“エクストリーム・アニソン”とでもいうべき楽曲たちは、旧来のポップ・ミュージックの文脈から切断されたアニソン界で独自の進化と洗練を重ねた結果、麻薬のようにアディクティヴな魔力を獲得してしまっている。ジャンクフードとスナック菓子と清涼飲料水から化学調味料と糖分を抽出して煮詰めたような、効くものだったらなんでもブチ込んでしまえという一種アナーキーともいえる徹底的な快楽主義から突然変異的に生まれた、とことん脳の中枢を刺激する音と声たちのいつまでも終わることない戯れ。私などは門外漢なのでちょっと聴いただけではじめて煙草を吸ったときのような眩暈を感じてクラクラしてしまうし、ここまで先人が努力して築きあげてきたポップ・ミュージックの豊かさや教養のようなものが崩れ去っていくようで、いささか寂しい気もする。パンクが登場したときのオールド・ウェイヴのミュージシャンたちはこんな気持ちだったのだろうか。

※KLFやポップ・ウィル・イート・イットセルフみたいな確信犯的な剽窃は大好きだったんだけど、じゃあいまのアニソンとどう違うの? と問われると返答に窮する。思想の問題? あと嗜好の問題とか? かたやジャンクフード+炭酸飲料、かたやウィードとE、みたいな。
※日本人が普通にダンス・トラックを作るとシャブっぽくなるのはなぜ? 俺が大半のアイドルソングやアニソン+ダンスものにノれない理由はそれ。

■雑記その1

ブラック・メタルの血塗られた歴史 (Garageland Jam Books)

ブラック・メタルの血塗られた歴史 (Garageland Jam Books)

※『ブラック・メタルの血塗られた歴史』。悪魔崇拝とポピュラー・ミュージックの関係をロバート・ジョンスンから掘り起こしている。すげえ!
ノルウェーのサタニストと日本のネトウヨには共通点が多いなあ。虚勢を張りたがるところや、差別的・嗜虐的な作品を好むところ。歴史修正主義も共通している。
※俺のジャズ入門書は油井正一『ジャズ:ベスト・レコード・コレクション』(新潮文庫)。ジャズの本はいろいろ読んだけど、どれか1冊だけ選ぶなら迷わずこれ。いまも売ってるのかな。俺が油井正一から勝手に学んだのは、「つべこべ言わず、全部聴け」。ディキシーもフリーもフュージョンもアシッドも、白人も黒人も黄色人種も、とにかく「ジャズ」と名のつくものは片っ端から聴いた。
※「生卵をかけた飯」をなんと呼ぶか問題。俺は子供の頃から「たまごごはん」だったので、「たまごかけごはん」という呼称がさも標準であるかのような物言いには反感を覚える。ええ狭量ですとも。
※「ドラムンベース」と表記すると間延びした感じがする。俺はかたくなに「ドラム&ベース」と書く。ちなみにUKでは、シーン内部に近い人は「Drum&Bass」、外部の人は「Drum'n'Bass」と表記する傾向があると思う。もっとも俺の観測範囲内での印象なので断言はできないが。
※「ドラムン」っていう輩は言語道断。「ベース」が抜けてるじゃん! 嫌いだけど百歩譲って「ムンベー」のほうがまだまし。
※出版系のサイトならともかく、個人のブログで交ぜ書きしてる奴ってなんなの? 「隠ぺい」「ねつ造」「破たん」など。「GSIクレオスのベースホワイトは隠ぺい力が強い」とか書いてるサイトを見ると、「隠蔽」って書けよ! と思う。たぶん模型雑誌で「隠ぺい」って書いてあるからなんだろうけど、雑誌は常用漢字の都合でしかたなく交ぜ書きにしてるだけなの!
※俺の目にはAKB48女工哀史にしか見えん。
※経済学を修めたあ〜ちゃんが、「アイドル産業のビジネスモデル」について一席ぶってくれるようになったら面白いんだが。
ボン・ジョヴィって移民が多いんだよね。ジョン・ボン・ジョヴィ:イタリア系、リッチー・サンボラ:ポーランド系、ティコ・トーレスキューバ系、デヴィッド・ブライアン:ユダヤ
ホメオパシーよりも黒魔術が好き。オカルトならオカルトと明言してもらったほうがすっきりする。
※「ピュアな心の紳士達はPSPでも入店準備を始めよう。『DREAM C CLUB Portable』,2010年秋に“開店”」 http://www.4gamer.net/games/115/G011598/20100716046/ なんとまあ露骨なエクスプロイテーション。裏で札束数えてるオッサンの姿しか俺には見えない。負けるなよ、デジタル女衒どもに負けるなよ、日本の青少年たちよ!

■ひとことディスクレビュー(2)

LOVE or MONEY(紙ジャケット仕様)

LOVE or MONEY(紙ジャケット仕様)

44マグナム『Love Or Money』。1st・2ndでジャパメタのお手本のようなアルバムを出したバンドが、いきなりブラコン/ニューウェーヴに接近、打ち込みのダンス・ビートを導入してファンを驚かせたいわくつきの作品。いま聴くと最高なんだけど、あまりにも早すぎる変身だった。
44マグナム『Danger』。音に込められたエネルギーが尋常じゃない。しかしこの頃のポールの歌って、なんつーか、野放図というか……でたらめだよなあ(笑)。
スティーヴ・ウィンウッド『Back In The High Life』。80'sのメカニカルなサウンドに、60〜70'sのロック/R&Bの要素を絶妙なバランスで溶かしこんでいる。うまい。こりゃ売れるわけだわ。優等生すぎるきらいはあるが、間違いなく名盤。
マーク・アンソニー『Valio La Pema』。震えがくるほど素敵なサルサ・アルバム。ジェニファー・ロペスとのデュエット曲「Escapemonos」は悶絶必至。
ティナ・ターナー『Private Dancer』。派手なロック・ナンバーと並んでアル・グリーンアン・ピーブルズのカヴァーも。MTV世代にあらためてリズム&ブルースを啓蒙する意味合いもあったのだな。
アイシス『Wavering Radiant』。これドゥーム・メタルだけど、マイ・ブラディ・ヴァレンタインとか好きな奴もイケるんじゃね?
エンペラー『IX Equilibrium』。はじめて聴いたとき、なにが起きているのか本当に理解できなかった。いまでは「けっこう聴きやすいじゃん」とか思う自分が怖い。
メソッド・マン『Tical』。トラックのアブストラクトっぷりがハンパない。むせる。
サン・ラ『The Antique Blacks』。サン・ラの宇宙波動音(シンセサイザーともいう)と渡りあうこのスライという奇特なギタリストは何者?
ミノタウロス「阿修羅・原のテーマ」。リアル・クール・ファンク! レア・グルーヴ! 

■雑記その2

ホルモン奉行 (新潮文庫)

ホルモン奉行 (新潮文庫)

※『ホルモン奉行』、前半はほとんど「被差別部落の食文化」。俺のためにあるような本だな。あと読んでてやたら腹がへる。ホルモンむさぼり食らいてえ!
TVブロスの『モテキ』特集を読んであらためて思ったんだけど、自分は「自意識」という概念がよくわからない。もちろん辞書的な意味はわかるが、腑に落ちたことがない。人と話をしていても「ああ、あれね」などと相槌を打ちはするが、じつはよくわかっていない。俺には「自意識」はないのか? それとも、あっても認識できていないのか? それすらよくわからない。
※『特殊能力アビル』(おおひなたごう)に登場するジャーメスさんは、神足裕司に似ている。
※「どんな音楽が好きなんですか?」と聞かれるたびに返答につまる。「ロックとジャズとヒップホップとハウスとレゲエとテクノとソウルとメタルとブラジルとドラム&ベースとクラシックと……もちろん邦楽も聴きますよ! 歌謡曲とJポップと演歌とグループ・サウンズとムード歌謡とアニメ・特撮ソングと純邦楽と……ええと純邦楽というのは和楽器による云々」などといっているときりがない。しかし、「なんでも聴きますよ」というと大ざっぱすぎる。
※俺はW.A.S.P.のブラッキー・ローレスが大好きだ。股間にノコギリという最低に破廉恥ないでたちで、やっていることはすごく知的でクール。ブルーザー・ブロディなんかにも相通じるものがある。ああいう大人になりたいものである。

※俺はアンチ紙ジャケCD派。mp3の時代になってますますCD嫌いに。いまCDは家に10枚ぐらいしかない。しかもそのうち5枚はPerfume。でもアナログは手放せない。圧倒的な「呪物」としての存在感があるんだよね。CDにはその要素がなさすぎる。
※『アニメック』で池田憲章による解説を読んで以来、30年間見たいと思い続けてきた『アイアンキング』の最終回をようやく見ることができた! 結論:池田憲章のテキストのほうがおもしろかった。
ガマクジラが真珠を舐めとるシーンは、なんというか、淫猥だ。さすが実相寺昭雄。そして、あ〜ちゃん桜井浩子にちょっと似ている。
※昨夜、『恐怖劇場アンバランス』第1話「木乃伊の恋」を見た。目の前に現れる不可解な光景をただただ了解するしかない、悪夢のような展開に圧倒される。エンドクレジットには「監督・鈴木清順」。うわ!
サリフ・ケイタ「Wamba」とDCPRG「Playmate at Hanoi」が俺にとってのポリリズム2大名曲なんですが、これらに匹敵するすごいポリリズムの曲をごぞんじの方、教えてください。
※弟が店長をしていた頃の下北沢「八剣伝」は、チェーン居酒屋なのにミョーにサブカル臭の濃いスポットとして、一部の人々に人気だった。弟は現在「八剣伝」上石神井店の店長なので、お近くの方はぜひお立ち寄りください。
ガンダム携帯にガンダムジェット……。俺たちはどこまで搾取され続けるんだろうな。『嘆異抄』を書いた唯円の気持ちが少しわかるような気がするよ。
※「ダダ漏れ」という単語をUstに使うようになったのって、関西発のこの言葉にもともとあったネガティヴなニュアンスを知らずに東の人がUstに転用したのが原因では。いわば東西文化摩擦。
※「ツレ」も同様。夫婦や恋人のことではない。
※「大型輸入盤店に行ってもほしいCDが見当たらず、やむなくアマゾン」というパターンはけっこうある。「普通これはあるでしょ」っていうベーシック・アイテムがなかったときのがっかり感は大きい。しかしこんだけ新譜もリイシューも日々ぞくぞく入荷すると、お店のほうもベーシック・アイテムを揃えるほうが難しいんだろうね。
※昔住んでた下北沢のアパートにスプレーで落書きされて、そのへたくそっぷりに心底がっかりしたことがある。あのなあ、俺はグラフィティは大好きなんだよ! ちゃんと描けよ!!
※「EMI設立50周年記念オーディション“レボリューション・ロック”」 http://revolutionrock.jp/ そのタイトルはやめてくれ! ジョー・ストラマーに合わせる顔がない。
箭内道彦のやることなすことすべてが俺の神経を逆なでする。
∀ガンダム第7話『貴婦人修行』。この回は何度見てもおもしろいなあ。ジェンダーフリーとマッチョイズムがあたりまえのように同居するのが『∀』の不思議な魅力。「男は男、女は女♪」
∀ガンダム第8話『ローラの牛』。ガンダムが牛を運び、在日韓国人の声優演じる主人公が隠していた出自をカミングアウトする話。娘が初めて見るガンダムが『∀』で本当によかった。

■ああ娘

ミニー・リパートン『Stay In Love』聴いてたら、ディスコ・ビートの「Stick Together」で娘が突然ニコニコして踊りだした。わかるんだね、そういうの。
※ひさびさにPerfume『Fan service bitter』を見ようとするも、娘のひと声「しまじろうのでぃっぶいでぃー、みるのよ!」であえなく中断 (つω-`*)
※『∀ガンダム』で娘のガンダム英才教育、いよいよ開始! などと言ってる矢先に「とーちゃん、でぃずにーらんどのみっきー、つれてって!」と娘。ディズニーランドなど存在しない! うちはディズニーとジブリ禁止なの!
※娘、はじめてトイレでうんこをすることに成功。感激した家内は実家に電話をしている。
※娘、「あいたかったー あいたかったー いぇい♪」と連呼。どこで覚えた!?