映画『ハワイ・マレー沖海戦』

『ハワイ・マレー沖海戦』(東宝・1942年)

映画『ハワイ・マレー沖海戦』を観た。

企画・大本営海軍報道部、後援・海軍省。 1941年12月8日の真珠湾攻撃と12月10日のマレー沖海戦を描いた国策映画。いわば1942年の『トップガン』。

円谷英二による特撮が有名なこともあり、興味があったので視聴。

予科練の精神とは?」

「絶対服従の精神であります」「命令はかしこくも大元帥陛下より下されたものであります」

1942年なのでプロパガンダのメッセージがド直球だ。当時の軍国主義帝国主義思想がむきだしに啓蒙される。

予科練の練兵シーンにおける整列・号令・点呼のモーションは、俺が子供の頃に小・中・高校で受けた体育教育そのものだ。あまりの変わらなさに愕然とする。

真珠湾攻撃直前、敵機来襲に気づかず陽気なスウィングを流す米国のラジオを聴いて会心の笑みを浮かべる日本軍の参謀。

当時の米国におけるスウィングが本当に戦意高揚音楽だったことを確認できる。

エンディングで高らかに鳴る「軍艦マーチ」とは対照的だった。

激動の昭和史 沖縄決戦』(東宝・1971年)

絶対服従、自己犠牲、大和魂大本営発表

真珠湾攻撃で華々しく幕を開けた太平洋戦争と日本軍の末路は、『激動の昭和史 沖縄決戦』で見届けることができる。

兵站を無視した飢餓と医療不足。沖縄の少年少女たちを犠牲にして見殺し。民間人を虐殺。強制自決。玉砕。