富野由悠季『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』

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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ〈上〉 (角川文庫―スニーカー文庫) | 富野 由悠季, 美樹本 晴彦 |本 | 通販 | Amazon

革命とアナキズム、そしてまぎれもない「ガンダム」の物語であった。

当時映像化を前提にせず書かれたという作品だけに、戦争・政治・死・人類の未来といった富野作品の根底にあるテーマがロボットアニメの皮をとっぱらって容赦なくつきつめて描かれている。

1989年の小説が2021年にアニメ化されてそれがいま現在の世情政情にいやおうなく切実なリアリティをもって迫ってくることもすごいが、そこから25年後に『Gのレコンギスタ』で「戦争が人類史と信じる大人たちに、考え直せと立ち上がる少年たちの物語」*1コペルニクス的転回を果たしたポジティブなメッセージを放つ80間近の元気なジーチャンは、本当にとてつもないことをやってのけている。

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*1:富野由悠季『アニメを作ることを舐めてはいけない』(KADOKAWA)より