ブラック・サバス復活祭

Devil You Know

Devil You Know

ブラック・サバスの新譜が出るというのに、世間はえらく静かだな! ゼップのときは大騒ぎだったくせに」と、ひとり憤慨していたら、
友人に「だって感動的な曲とかないじゃん。“天国への階段”みたいな」と言われた。
あるよ! “War Pigs(戦争の豚ども)”とか、“Sweet Leaf(おいしいハッパ)”とか、“Sabbath Bloody Sabbath(血まみれの安息日)”とか。
そういうんじゃないのか。


まあ今回はディオ・サバス=ヘヴン・アンド・ヘル名義だし、オリジナル・メンバーではないわけだが、
とはいえ天下のブラック・サバスだよ!
スタジオ録音アルバムとしては『Forbidden』以来14年ぶり、
トニー/ギーザー/ロニー/ヴィニーの編成では『Dehumanizer』以来17年ぶりの新作だ。


おととしには来日して、『Heaven And Hell』『Mob Rules』『Dehumanizer』からの曲と、ベスト盤『The Dio Years』に収録された新曲を披露。
ギーザーのベース弦がバキバキ鳴る音や、トニーが5度コードをスライドするときの「キュッ」というノイズ、ロニーのうなるコブシを生で聴けて、幸せでした。
けっこう後ろの席で見てたんだけど、後頭部がうっすらとハゲあがったお客さんが多かったのも、なんつーか、感慨深いものがありました。


まもなく新作発売! 楽しみだなあ。


おまけ

BLACK SABBATH「Die Young」

ディオ・サバスの代表曲といえばこれ! コッテリした様式美の世界がたまらない。


CANNIBAL CORPSE「Zero The Hero」

泣く子も黙るデスメタルの帝王がイアン・ギラン在籍時の名曲をカヴァー。


SLEEP「Snowblind」

ドゥームの開祖スリープが『Vol.4』収録のコーク賛歌を激重カヴァー。


Black Sabbath Cartoon Excelent Image

アニメ『The Black Sabbath Show』。詳細不明なれど極悪すぎ。


ブラック・サバスは、オジー・オズボーン在籍時やディオ時代のアルバムには定評があるが、
その後諸事情によりイアン・ギランが加入した『Born Again』や、ほぼアイオミのソロとなった『Seventh Star』、トニー・マーティン加入以降の様式美メタル路線、さらにはまさかのオリジナル・サバス再結成など、そのうねうねした足跡をたどるのもじつにおもしろい。
食わず嫌いせずに全部聴こう。