ブルース・ハーク『The Electric Lucifer』

The Electric Lucifer

The Electric Lucifer

ブルース・ハーク『The Electric Lucifer』。ジャケ見て一発でビビっときて買ったら大当たり! かわいらしさと狂気が入りまじったローファイ・テクノといった趣。つくづく、異能の人だよなあ。
ブルース・ハーク『Electronic Record for Children』。冗談なのか本気なのかさっぱりわからない。始終陽気なんだけど、得体のしれない不気味さがただよっている。
ジャム&スプーン『Tripomatic Fairytales 2001』。94年。ミニマル/トライバル/エピック/トランスなど、のちに分岐する要素が混在している感じが懐かしい。ほどよい俗っぽさもいい味。
ミハエル・ブント『Just Landed Cosmic Kid』。ジャーマン・プログレのシンセ奏者によるプロト・トランス・ミュージック。マニュエル・ゲッチングクラウス・シュルツェに近いが、より大仰な感じ。これはこれで味わい深い。77年。
ガトー・バルビエリ『Chapter One: Latin America』。情熱とエレガンスの取りあわせがじつにいい感じ。熱帯夜によく似合う。
ウェイン・ショーター『Odyssey Of Iska』。最初はよくわからなかったのだが、3回めぐらいからぐんぐん引き込まれるようになってきた。演奏が難解なわけじゃなくて、表現している内容が難解だったので、最初は入り込めなかったんだな。


Return to Zero

Return to Zero

スピリチュアル・ベガーズ『Return To Zero』。新Vo.の声質がD.カヴァーデイル似なのも手伝って、すごくパープルっぽく聴こえる。コテコテの70's風ハードロック・アルバム。ジャケも最高。
イル・ニーニョ『Enigma。激情と哀愁のラテン・メタル! メロディがもうちょい古臭かったら俺的には最高なんだが、しかしいいアルバム。よくぞここまで成長した。
カエターノ・ヴェローゾ&ジルベルト・ジル『Tropiclia 2』ジミ・ヘンドリックスのカヴァー“Wait Until Tomorrow”は軽妙洒脱というほかない。あとジミのカヴァーで好きなのはリッキー・リー・ジョーンズがやった“Up From The Skies”。選曲とアレンジが絶妙。
キダス・I『Grounation in Zion 1978-1980』。若獅子、吼える。
ブラック・サバス『The Eternal Idol』。トニー・アイオミのねちっこいギター・リフが冴える。トニー・マーティンの地味だが情感の込められた丁寧な歌唱もすばらしい。
渡辺岳夫松山祐士『Mobile Suit Gundam I』。ジャズ、ファンク、シンセ・ミュージックを巧みに取り込むオーケストレーションの妙に舌を巻く。


原爆忌に思ったこと
※中学生の頃、広島県北の部落解放子ども会が集まり、三次から広島まで平和行進をしていた。ある年は委員長を務めたので、陣頭でシュプレヒコールをした。8月5日の朝に三次を出発し、夜は広島市内の高校に宿泊。翌朝は原爆ドーム前でダイ・インをしていた。まもなく8月6日、8時15分。南無阿弥陀仏
※一時期、「原爆資料館の出口で半泣きになって出てくる子供たちを見てニヤニヤする」という不道徳きわまる遊びをしておりました。
※数年前、胎内被爆した叔母が白血病で死んだ。母親より先に。死んだらABCCが来た。南無阿弥陀仏
※原爆をタブーにしてはいかんし、硬直した「愛と平和」一辺倒の語り口もよくないが、いまは逆風が強すぎるので、あえて愚直に「愛と平和」を語ることも必要だと思う。
Chim↑Pomは踏み込みが浅すぎた。形骸化しつつある「ヒロシマ」に、もっとガツッと食い込み、ブン殴ればよかったのに。


Perfume
おたくとクラバーがもみくちゃになってモッシュする数年前のPerfumeのライヴは「If The Kids Are United」だった。涙が出た。ドーム公演には行かないけど、Perfumeには心から感謝している。合掌したいくらい。
Perfumeは菩薩である。
俺にとってPerfumeは、ストーン・ローゼズとドラム&ベース以来の「事件」だった。


■雑記いろいろ
※猛暑を形容するのに「灼熱の」という言葉が浮かぶが、続けて「アッザム・リーダー」とつぶやいてしまう残念な俺。
高橋健太郎さんの「史上、最も録音が良いと思ったアルバムは?」という質問の答え。(1)チャック・ベリーマディ・ウォーターズのチェス録音作品。(2)ヒューゴ・ズッカレリ『Holophonics』。
※初音家賢次「旅立て俊徳丸」、『バラカン・モーニング』でかかったらしい! こりゃめでたい。
http://www.interfm.co.jp/barakan/blog/2010/08/01/15/12/
※デストラクションのTシャツ着てたら、地下鉄で気のいい白人のアンチャンに「東京にスラッシュ・メタルがかかるバーはない?」と話しかけられた。「すまんが知らない」と答えたが、いい店あるかなあ……。彼はスペインでデストラクションのメンバーと話したことがあるそうだ。「シュミーアは最高だよね!」と言って去っていった。
……あー! 〈Thrash Domination〉のこと教えてやればよかった!!
瓜田純士の実家の花屋で学生んときバイトしてた。歌舞伎町のど真ん中にある「織田瓜生花店」。深夜の高級クラブに花束配達してた。「歌舞伎町で深夜のバイト」というヤバめのシチュエーションが、当時の俺にはたまらなく魅力的だったんだな。瓜田純士本人には会ったことない。俺が23〜4だった頃だから、当時、彼はミドルティーンだな。
∀ガンダム第20話『アニス・パワー』。ふつうのアニメならすっとばされそうな地味な話を丁寧に作り込んでいて感心する。レット隊の初登場や、ブルーノ&ヤコップがギャロップ隊に加わる契機など、重要な伏線も多い。アニスの孫のことを知ってて言わないロランの優しさ。畑を守る老婆の姿に思いを新たにするディアナ。いい話だったなあ。
そういうのはさ、セリフにしなくても伝わるんだよ。いや、セリフにしたとたんに嘘くさくなっちゃうんだよ!
※レゲエとゲイ問題、いろいろ読むがどうも腑に落ちない。中上健次が生きてたらなんて言うだろうな、とふと思った。