異種格闘音楽の魅力

オバマ、不景気、クロスオーバー。 - 深町秋生のベテラン日記

深町先生のエントリに刺激を受けたので一席。

ハウス・オブ・ペインやサイプレス・ヒルが登場した90年代前半は、人種もジャンルも超えた無茶なコラボがいっぱいあった。
極めつけはこれ。ヒップホップとスラッシュ・メタルの融合!

PUBLIC ENEMY ft. ANTHRAX「Bring The Noise」


あとこれとか。

Judgment Night: Music From The Motion Picture

Judgment Night: Music From The Motion Picture

ヘルメット+ハウス・オブ・ペイン、ティーネイジ・ファンクラブ+デ・ラ・ソウルリヴィング・カラー+ランDMC、スレイヤー+アイスT、ダイナソーJr.+デル・ザ・ファンキー・ホモサピアン、パール・ジャムサイプレス・ヒルとか、メンツ見ただけで鼻血出そうなラインナップ。お互いの手の内を探りあいながら繰りだす技の応酬はじつにスリリング。


あの時代のヒップホップで俺が偏愛しているのはディスポーザブル・ヒーローズ・オブ・ヒポプリシー。

DISPOSABLE HEROES OF HIPHOPRISY「Television, Drug Of The Nation」


Hypocrisy Is the Greatest Luxury

Hypocrisy Is the Greatest Luxury

アルバムではジェロ・ビアフラを招聘してデッド・ケネディーズ「California Über Alles」をカヴァーしたり、とにかくユニークなグループだった。メンバーのロノ・ツェは中国系でインダストリアル/ノイズ出身。ステージではチェーンソーで火花を散らしたりカンフー・アクションを決めて強烈なインパクトを与えていたらしい。見たかったなあ。

ラッパー/シンガーのマイケル・フランティは現在も自身のグループ、スピアヘッドで活動中。最新作『All Rebel Rockers』はジョー・ストラマーとピーター・トッシュが合体したようなパンキッシュなレゲエ・アルバム。最高。

All Rebel Rockers (W/Dvd) (Dlx)

All Rebel Rockers (W/Dvd) (Dlx)


あとムチャなコラボつながりで好きなのはズィラトロン。

Lord of the Harvest

Lord of the Harvest

ブーツィー・コリンズがサイバー・ファンクを演奏する」というビル・ラズウェルのコンセプトのもと、ブレイクビーツの上でブーツィーがバキバキチョッパーをキめ、バケットヘッドがザクザクギターリフを刻む異種格闘盤。発売当時は「こんなのブーツィーじゃない」とか叩かれてたが、ファンカデリックのハードロック路線の延長と考えると全然違和感ない。


あともう1枚。

Drums of Death

Drums of Death

「ミスター・イルビエント」DJスプーキーと、スラッシュ・メタルの帝王スレイヤーのドラマー、デイヴ・ロンバードのコラボ。高速ビートからファンク/ジャズまで自由自在に叩きまくるロンバード、うなるメタルギター、飛びかうノイズとスクラッチ、さらにはチャックDまで乱入!
こういうムチャなコラボ聴いたの久しぶりだったんでうれしかったなあ。