『remix』休刊のショックでここんとこ懐古モード入ってる。
自分のなかでダンス・ミュージックへの興味は'90年代半ばのジャングル/ドラム&ベースでひと段落しちゃってるんだけど、それでもアクチュアルな表現とつきあうべし! 「昔はよかった」だけは言うまいと思いながら、がんばってダブステップ聴いたり*1してたんだけどさ。なんか『remix』がなくなるって聞いたら気が抜けちゃったよ……。
もう懐古厨でいいよ。昔はよかったんだよ!
あー言っちゃった。まあそんなわけで温故知新。たまには昔を振り返るのもいいかと。
MC Tunes vs 808 State - The Only Rhyme That Bites
ドラッグとアルコールで煮しめたようなイイ顔と声のMCチューンズが808ステイトの攻撃的なトラックに乗せてラップするやさぐれヒップ・ハウス。いま調べたらMCチューンズ1970年生まれって俺と同い年かよ! こんとき二十歳じゃん。いまもマンチェスターのパブで飲んだくれてるんだろうなあ。
あとこれも当時聴きまくってたUKヒップ・ハウス。
KLF - What Time Is Love? (UK)
クラブ・シーンとか音楽業界とか世間の良識とか全部ひっくるめてむちゃくちゃにひっかきまわした愉快犯。彼らの歩みに関してはここが詳しい。
This is what the KLF is about...
http://hugonet.hp.infoseek.co.jp/music/klf.html
それまで自分は『ロッキング・オン』の影響でおもにロック全般を聴いていたんだけど、'90年当時のインディ・ダンス・ムーヴメントに触発されて、こういったUKのダンス・ミュージックも聴くようになった。当時ストーン・ローゼズはインタビューでアシッド・ハウスからの影響を公言していたので、どんな音楽なのか気になっていたし。もっともこの頃はCDで聴くだけで、実際にアシッド・ハウスを「体感」したのは、その数年後の〈CLUB VENUS〉だったが。
そんなわけで、アシッド・ハウスもブレイクビーツもヒップ・ホップもヒップ・ハウスもよくわからないまま、ロック系とダンス系が一緒に入ってるUKのコンピをよく聴いていた。この頃好きだったインディ・ダンスの名曲をいくつか。
Soup Dragons - I'm Free
ジュニア・リードってめちゃ濃いルーツ・シンガーだけどこんな軽いノリでチョイ役っぽく使われちゃっていいの? といまでこそ思うが、当時はヒップ・ホップとダンスホール・レゲエの区別すらついていなかった。能天気なアレンジがセカンド・サマー・オブ・ラブの雰囲気を象徴している。
Scritti Politti Featuring Shabba Ranks - She's a Woman
スクリッティ・ポリッティとシャバ・ランクス、水と油みたいな組み合わせだが絶妙にかみあってる。グリーンはシャバのこと好きでちゃんと研究したんだろうな。
Five Thirty - 13th Disciple
ファイヴ・サーティはインディ・ダンスとはちょっと毛色が違うんだけど当時大好きだったバンド。'60年代のブリティッシュ・ビートやR&Bの影響が色濃く、「ひとりモッズ・リヴァイヴァル」みたいな感じで独自の存在感があった。当時自分がやってたバンドもモッズとインディ・ダンスを取り入れた3ピース編成だったのですごく親近感があったなあ。
*1:あ、でもSKULL DISCOは大好きでよく聴きます。