戦争が始まった

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ロシア軍のウクライナ侵攻が続く中、東京・渋谷で26日に行われた抗議デモには多くの人々が集まり、ハチ公前広場を埋め尽くした。日本在住のウクライナ出身者や日本人の他、パレスチナ、ロシア、ラトビア、米国など多くの国の人々が、ウクライナの平和とロシアのプーチン大統領を糾弾する声を上げた。
朝日新聞 2022年2月27日

渋谷に集まった人々が訴えたのは、「反ロシア」ではなく「プーチン独裁政権による侵略戦争」だ。

戦争は国家権力が国民に強制するもの。
「敵国民」は敵ではない。
間違えてはいけない。
真の敵は国家権力だ。

この認識は当たりすぎるぐらいの前提だと思っていたが、通じない人が思いのほか多い。
走ってるOSが違うんだろうな、と思う。
だから憎悪を煽るプロパガンダにコロッと乗せられる。

ナショナリズムについてしばし考える。
安倍晋三縁故主義ナショナリズムは地続きのものだ。
仲間と一緒にいると気持ちいい。「仲間」ではない他人を思い通りにしたい。
この素朴といえば素朴な欲望が国家権力と結びついて増幅されたことで、手に負えないものになってしまった。

「気持ちいい」感覚とは?
軍隊やパワハラ企業、体育会系などスパルタ的な共同体におけるホモソーシャル的な「気持ちよさ」。規律に拘束されるマゾヒスティックな服従の快楽。
甘粕正彦三島由紀夫の行動原理にはこれがある。俺にもないとはいえない。
フロイトの「死の欲動」とか勉強したほうがいいのかな。

他人を自分の思い通りにしたい、支配したいという欲望は誰もが少なからず持っている。
これがエスカレートすると暴力になり、つきつめると殺人になる。
人々がふだん抑制しているこの欲望を、国家権力によって免責しロック解除するメカニズムが戦争の根本にある。

俺の欲望は俺の欲望だ。権力に操られてたまるか。
俺は郷土愛や家族、同胞への愛は人一倍強いが、それを国家権力に「動員」されるのはごめんこうむる。

俺のOSにはどんなプログラムが組み込まれているのだろうか。
魂をリバースエンジニアリングしたい。